前々回の認知症対策について・・
少し補足をして書きたいと思います。
五感の中でも、嗅覚は特別な感覚です。それはほかの感覚とは
脳への伝わり方が違うのです。
例えば、きれいなお花を見たとき視覚の情報は脳の大脳皮質へ送られ、
その花が「バラだ」と認知します。
一方、嗅覚は大脳皮質に伝えられる前に、今までの記憶や感情といった情動を司る
大脳辺縁系に届けられます。
そしてその香りがバラの香りだと判断する前に「ああ~いい香り、好きな香り」
と感じられます。
このため、心地よい香りは瞬時に気持ちをシフトしたり、過去の思い出が
よみがえるのです。
このように嗅覚は解釈を通さず、大脳辺縁系を刺激することで、気分をチェンジしたり、
幸福感を高めてくれます。
これは大脳辺縁系に記憶を司る海馬があるからです。
今、認知症予防としてアロマテラピーが脚光を浴びているのは、この海馬が
アルツハイマー病における最初の病変部位としても知られているからです。
認知症を発症すると、嗅神経からそれにつながっている海馬もダメージを
受けます。
そのダメージを受けた 海馬も最近ではリハビリ等によって、
機能改善できるのではないかと解ってきました。
アロマテラピーで嗅神経を刺激することで、機能向上を図り
認知症を改善させていくという考え方です。
ただ、私個人の考えとして、今の流行りに踊らされるのではなく、まずご自分で
できることをしてみましょう!と言いたいのです。
私たちの体は、私たち自身が作った身体です。何を食べ、どこの筋肉を
動かし、どのような心持でせいかつしてきたのかという作品です。
嗅覚には未知の可能性を秘めていますが、その前に生活習慣を見直すことも
大切です。
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